長いセリフを話したり、よく通る大きな声を楽に出すために「腹式呼吸」を意識的にトレーニングする必要がありますが、どうしても腹式呼吸ができない人もいます。
そこで、腹式呼吸ができない主な原因を改善方法を交えてご紹します。
目次
胸式呼吸ができない理由は?
どんな発声に対しても、しっかりとした声が出るようになったり、思い通りに息をコントロールできるようになるためには、眠っているときの腹式呼吸とは、ケタ違いに高度な扱いが必要です。
息を「吸う」ことから始めている
腹式呼吸は、吸うことよりも吐くことを意識が大切です。なので、吐くことから始めてください。
本当にもう出ない限界を感じてから、吸った息がお腹までまっすぐに気持ちよく入る感覚をつかんでください。
息を吐くときお腹を凹ましている
息を長く吐き続けようとして、喉を絞めつけてしまう原因を生み出します。
つまり、息を吐くときお腹が凹んでいるということは、横隔膜がしっかり使えていないという証拠です。
良い声を出すためには、息を吸ってお腹が張ったら、息を吐いているときでも出来るだけお腹が凹まないように頑張って張り返すことが大切です。
そのように横隔膜で頑張ることができれば、喉で息を止めることないので、喉に力の入らない自然なリラックス状態を生み出せます。
積極的に空気を吸い込んでいる
積極的に吸おうとすると、胸・肩が上がる胸式呼吸になりがちです。
お腹をゆるめる感覚を意識すれば、必要な空気が自然と入ってくるので、積極的に吸おうとしないでください。
上体を揺らしている
体育の時間の深呼吸のように、前傾姿勢になって息を吐くと、空気の通り道が折れ曲がってしまうので、上体は動かさず、身体をまっすぐ保ってください。
正しい腹式呼吸のやり方
あくまでも、発声に伴い、腹式呼吸を無意識的にできるようになる必要があるので、意識的なトレーニングをします。
なので、腹式呼吸をマスターとか完全という段階があるのではなく、あなたが無意識的に使えるよう、使うことへの対応できる程度をどれだけに整えておくか問題になります。
息を吸うコツ
始めは、鼻と口から同時に息を吸う練習をする。
慣れてきたら、鼻だけで息を吸って練習してください。そのとき鼻をすするようにすると空気が入り難くなるので、あくまで自然に。
息を吐くコツ
息を吐くのを意識しすぎて、喉を絞めつけたり、顔をしかめたりしないこと。
腹式呼吸を強化するための、腹筋運動のやりすぎに注意!
内・外肋間筋を動きに横隔膜の大きな動きも加わるので、横隔膜付近の筋肉、腹筋の力が必要不可欠ですが、腹筋力は平均レベル以上あればOKです。
理由は、スポーツ選手ではないので、過剰な腹筋運動で腹直筋を固めてしまうと、逆に腹式呼吸が阻害されるとも言われているからです。
なので、過剰な腹筋運動は、腹式呼吸そのものに効果的とはいえません。
それよりも、声にとっては実際に呼吸に使われる呼吸機能(内側の横隔膜に関わる筋肉や肋間筋など)を鍛える方がよりストレートですよ。