俳協ボイスのオーディション事情

俳協ボイスは、東京俳優生活協同組合が1985年に開設した付属声優養成所です。それ以前の有名声優たちは、1972年に開設された俳協演劇研究所で勉強されています。

東京俳優生活協同組合の特徴

東京俳優生活協同組合（以下、俳協）は、唯一会社ではなく『俳優とマネージャーが出資し共同で運営する生活協同組合』という運営方法をとっており、声優業界最長の歴史があります。

現在は、俳協の所属声優として、諏訪部順一さん、種崎敦美さん、和氣あず未さんなどの名前をよくみかけます。

若い方は意外かもしれませんが、元々、主に舞台とかドラマとかを中心で活動していた名残からか、現在の所属者は声優業よりも俳優業をメインにされているタレントの方が多いです。なので、舞台や映画などの演劇（俳優業）へ仕事の幅を広げていきたい方には、おすすめの事務所かもしれません。

また共同で運営する形態をとっているためか、俳協から独立するマネージャーや声優も多いのも特徴的です。

俳協ボイスの特徴

声優養成は俳協演劇研究所から俳協ボイスと役割を移しましたが、関智一さん・岸尾だいすけさん、村中知さんなどの有名声優を多数輩出しています。

俳協ボイスは、東京校（上落合）のみ。

レッスンの流れ

春クラス、秋クラスの年2回受講生を募集しており、養成期間は半年間で週1回のレッスン。養成期間終了後に審査があり、それに合格した者だけが上級クラス（プロダクションクラス）に進むことができる。その上級クラスでの半年間の養成期間終了後に俳協への所属審査を受けることができます。

1. スタンダードクラス　１クラス２０名以内 × １２クラス（1）

   週1回3時間の半年間コース。

2. アドバンスクラス（少人数）

   スタンダードクラスからの進級者のみが、週1回3時間の半年間学ぶことができる。また、プロダクション所属審査も受けられます。

3. 東京俳優生活協同組合への所属

   俳協ボイス51期から3人選ばれていますので、俳協ボイスのスタンダードクラスへ入所してからを基準とすると、事務所所属率は厳しく見積もって1.3%未満（倍率：80倍）です。

   同時期に、他の養成校・事務所からの所属（7名ほど）あったようなので、身内びいきではなく実力重視といえるでしょう（2）。

俳協ボイスの評判・口コミ

では実際に俳協ボイスの評判はどうなのか？俳協ボイスに通っている方（通っていた方）や声優養成所を検討中の方だけでなく、声優大好きな一般人の俳協への印象などの口コミも集めてみました！

• ずっと、演技等を習ってる経験者でなければ、
  入れないというわけではありません。

  未経験の高校生が養成所に行くような選択もできます。

  しかし、週１だけで半年間(レッスン週が20回程度)で、
  次の、アドバンスクラス(プロデビュー前提)に上がるレベルが
  求められますので、覚悟して受ける必要はありますね。（掲示板）

• 安価で本気と言うのであれば、荒川さんと同じ俳協ボイスに行けば、結果も直ぐ出ますし金額も安いです。（知恵袋）
• 俳協 アプト をすすめるかと言えば 私が講師をしているから😄 なかの様子がよくわかる どちらも新人として入ったあとは事務所のレッスンはない（Twitter）
• 青二プロや俳協に所属している役者さんは声のスペシャリストばっかりだし。（知恵袋）
• 吹き替え声優でデビュー当時から実力派の方々って 四季、文学座、青年座、俳優座、円、テアトルエコー、俳協 ここから吹き替えに進出された方々が大半占めてる。 いくら声優と俳優が分業したと言われても 確実に実力ある人は舞台で基礎を学んでる 俳優と声優って絶対切っても切り離せない（Twitter）
• 元々がテレビ局や製作会社との契約の上で不当にギャラや権利等を下げられて、俳優さん達が損をしない様にする為に会社と言う形を取って、不当な要求から俳協に所属している人達の権利を保障する事が目的なので、仕事については新人さんもベテランさんも、仕事は自分で取ってきて下さいが基本スタンスって事なんです。
  ですから新人の方もベテランと同じ様に最初からバリバリ働いてもらいます、新人さんだからって特別扱いはしませんよって事です。（知恵袋）

俳協は、売りだしてくれるという意識は捨て、よりプロ意識を求められる事務所という印象を受けているようですね。

俳協へ所属し、声優として活躍したい方へ

クラス募集の半年前ぐらい（5月・10月）に、基礎的なレッスン・入試対策・俳協ボイス説明会も合わせて行われる『無料体験レッスン』が開催されるので、興味のある方は必ず参加されることをおすすめいたします。

・住所：〒161-0034　東京都新宿区上落合1-17-9
・俳協ボイスHP：https://haikyo.co.jp/voice/

・参考
１スタンダードクラス
２新所属者 2018年６月の掲載分