初心者が一般公募の声優オーディションへ行っても合格できるの？

初心者が一般公募の声優オーディションに行って合格できるのかどうかと言うと、非常に厳しいです。

演技未経験者が難しいワケ

どういうことなのかというと、基本的にオーディションに参加している人たちの多くは何らかの学校に通っていたり、何らかの劇団に所属しているなど、演技に関する知識や技術を身につけている人たちが中心です。

そのため独学でもある程度、演技に関する勉強をしておかなければオーディションを突破する事は難しくなっていますし、そういう部分があるからこそ演技力の有無というのは最低条件としてあることが当たり前として考えられている傾向があるのです。

そもそも期待の新人声優オーディションではどのようなことをするのかというと、規模によって内容が異なっていることもあるのですが共通しているのが「渡された台本・ナレーションを読む」というものです。

これだけなら一見すると簡単なように思われるのですが、台本を渡されてすぐに演技をする事を求められているので瞬時に内容を理解してどのような役柄の台詞なのか・どういう場面でのナレーションなのかを理解する必要があります。

それに合わせて台本やナレーションを読まなければいけないので、初心者がすぐに実行できるかどうかと言うところは難しい部分となっています。

しかも、ただ演技して台本を読むだけではなく、しっかりとした発音ができているのかどうか・声が出ているのかどうか・滑舌はどうなのかと言う部分も当然チェックされます。

いずれも初心者がすぐにできるものではないですし、特に発音や発声に関してはある程度訓練を積まなければできない部分となっています。そのためこれらの部分は初心者と経験者で大きく差が出てしまう部分となっているので、独学ではどうしようもない部分が出てきてしまいます。

特に初心者がこのようなオーディションに参加してしまうとよく見られるのが「雰囲気に馴染めない・テンションがあがってしまう」「審査員のちょっとした仕草が気になって集中できない」「審査員が真面目に見てくれなくて惨めな気分になる」「前の人が上手いように見えて無意識に真似してしまう」などです。

これらはいずれも演技に集中できていない・自分らしい演技を発揮できていない状態となってしまっていて、初々しい失敗と言ってしまえば微笑ましいのですが、実際に審査員からすると「審査する基準にも値しない」ということで不合格にする可能性が高くなっています。

では自己PRで挽回すれば良いのではないかと思う人も少なくないのですが、規模の大きいオーディションになってくると演技の審査を通過しなければ自己PRのチャンスすら回ってこないと言う場合もあります。

そうでなかったとしても演技などとは関係ない自己PRをしてもあまり効果はないですし、初めて声優オーディションを受けるという場合にはどのようにPRすれば良いのか分からないという人も少なくありません。

その結果名誉を挽回する事もできずに不合格で終わってしまうということもあるので、オーディションに参加すること自体は簡単でも結果を出す事は非常に難しいです。

スカウト活動という側面もあります！

なぜこのように一般公募の声優オーディションは厳しくなっているのかと言うと、採用する事務所側としては「自分の事務所ですぐ使える人材かどうか」というところを見極めているからです。

そのため未経験者のように、これから育成しなくてはいけない人材の場合は時間とコストがかかってしまいますし、育成したとしても成果がでるかどうか不透明であると言う不安要素があります。

そのため既にある程度育成され、既にオーラを発している期待の新人を採用する事によって人材をすぐに売り出し、事務所の利益に繋げたいのです。

未経験OKの声優オーディションとはどんなもの？

では未経験の人は一般公募オーディションに絶対に合格する事ができないのかというとそう言うわけではなく、例えば沢山のオーディションを受けて経験を積んだりほかの参加している人たちの演技や動作を観察して参考にする、普段から愛想よく振舞う努力をするなど、演技力のほかにも歌唱力などを身につけるようにしていくことで可能性を高めていく事は出来るはずです。

キラリ光る魅力を持つ原石をスカウトしたいという面がありますからね。

オーディション商法も多いので注意してください

一般公募の声優オーディションは、これまでに養成所に通った事がないという初心者でも参加する事が出来るようになっていますし、人気の高い事務所であれば規模の大きいオーディションとして開催される事も少なくないようです。

その声優募集先は大丈夫？よくあるオーディション商法の手口