声優の仕事には必ずマイクがあります。
アニメ、外画の吹き替え、ラジオCM、ナレーション、ドラマCDなど、いろんな仕事がありますが、どんな仕事の現場に行っても必ずマイクがあります。
このマイクは何十万から何百万円もするものなのです。
とても高価なので壊さないように注意しましょう。
スタジオではマイクを調節するのはミキサーさんの仕事です。
自分でむやみやたらにマイクに触って、勝手に動かしてはいけません。
マイク位置の調整をしたいときは、ミキサーさんにお願いして動かしてもらいましょう。
そして自分にとって一番いいマイクの位置を見つけておく必要があります。
基本的にはマイク前に立った時に、自分の鼻と口の間くらいにマイクの網目の部分がある高さで、親指と小指を広げた手のひら分の距離を開けて立つといいと言われています。
ですが、自分の声の特徴や、出したい声のイメージによって、少しマイク位置を変えると自分の望む音になったり、きれいな音で聞こえるようになることもあります。
例えば、声が非常に低い男性の場合、マイクにものすごく近寄ってしまったり、マイクの位置が低すぎたりすると、より低音が強調されすぎて、ぼんやりと不明瞭な声になってしまうことがあります。
そんな時は、少しだけマイクの位置を高めに取るといいでしょう。
逆に声が高い女性の場合、薄い声ではなく、声にもう少し厚みが欲しいなと思ったら、マイクの位置を少し低めに取ってみましょう。
胸に響く低音が合わさるので、声に厚みが増して聞こえることがあります。
このような方法を活かして、低めに声を聞かせたいときは、わざとマイクに近寄って低音を響かせてみる、なんて使い方も出来ますね。
マイクの特性を知り、自分の声の特徴を考えて、マイク前の位置を取ることも必要なのです。
また「はひふへほ」や「ぱぴぷぺぽ」「ばびぶべぼ」など、息が強くたくさん出る音を発音する場合には注意が必要になります。
カラオケでマイクに向かって「ふー」とか「はっ」と息を吹きかけると、どうなりますか?「ボフ」っと言う雑音がしますよね。
言葉を話すときも同じです。マイクに強い息が直接当たってしまうと、大きなノイズが入ってしまうのです。
このことを「吹く」といいます。
「すみません、今、マイクを吹いたので、もう一度」
と指示が来て、録り直しになるでしょう。
マイクを吹かないようにするためには、少しだけ下の方に向かって、マイクに直接強い息がかからないように「ハ行」「バ行」「パ行」を発音してみるといいと思います。