ナレーター・声優にとってボイスサンプルは自分の分身ともいえるものです。声優にとって自分を表現するのは声がすべてであり、ボイスサンプルには自分の全てを表現するくらい魂を込めなければなりません。作成する際は細心の注意を払い、慎重に作っていきましょう。
注意事項
セリフの一つには地声に近いものを入れておく
ボイスサンプルの中の構成にはさまざまな年代やシチュエーションのセリフを入れておくべきです。そしてその中の一つには必ず地声のものを入れておきましょう。一番自分がさまざまな感情を表現しやすい声であり、ある意味ニュートラルの状態の声です。この声から上や下、右や左に声の幅を広げていくことができます。もし方言を話す地域に住んでいるのであれば、方言を話すセリフを入れておいてください。それが味の一つとなり、キャスティング担当の目を引きます。
飽きない構成
ボイスサンプルはいくつかの構成で寝られています。ナレーションの部分であったり、セリフの部分であったり、自己紹介の部分であったり、さまざまな構成がその人その人の魅力となって伝わっていくのです。そして、大切なのは見ている人にとって、飽きない、面白い、と思えるような構成であることです。
ナレーションの原稿は実際に声に出して読む
人によって、読みやすい原稿などは違うはずです。自分にとって何が一番読みやすい原稿なのかは本人が探していくしかありません。雑誌だったり、無料のタウン情報誌だったりと選択肢はさまざまです。
ボイスサンプルはあくまで声のオーディションですが・・
ボイスサンプルを録音したCDなどを送信する場合、一緒に写真などを同梱したりします。たとえ声のオーディションだとはいえ、結局人の第一印象はまず外見です。その人がどんなキャラクターの人なのか、見た目の印象が最初に刷り込まれます。
落ち着いた表情で静かに映っているような写真であれば、「清楚な性格の人でおとなしい人柄なのかな」なんて思ったり、元気にいっぱいにジャンプしているような写真であれば「何事にも活発でエネルギッシュな人なんだろうな」なんて思ったりします。
そしてそのような印象を持ったままボイスサンプルを聞くことになるのです。このことからも、同梱する写真一枚でもどれだけ大切なことなのかがわかると思います。
自分の一番アピールできるポイントをとにかく目立たせる
誰でも自分の得意な声があります。元気なキャラクターの声、おしとやかなキャラクターの声、ひょうきんなキャラクターの声、セクシーなキャラクターの声、悪人のキャラクターの声、ずるがしこいキャラクターの声、さまざまです。ボイスサンプルの構成を練る際は、自分の得意なキャラクターの声を一番最初に持ってくることをおすすめします。そうすることによって出だしの部分で、オーディションの担当の目を引くことができます。正確には耳を引くことができます。
大切なのはこちらに興味を持ってもらって最後まで聞いてもらうことです。面接とは違い、自分がその場にいるわけではないので、状況に応じて返答をすることはできません。
しかもオーディション担当は数多くの音源をチェックすることになります。あまり目立たないような、アピール力の少ないボイスサンプルはあっという間に不可のボックスに回されてしまうことは明白です。
そうならないためにも、再生ボタンを押して一番最初に鳴り響く音には、全身全霊を込める必要があります。そのためにもまず一番最初のトラックには、自分が最も得意とする声のセリフを録音しておく必要があるのです。
写真も同様です。一番最初に目に入るものであるからこそ、他の誰より目立つようなアピールをすることが大切です。
録音スタジオのメリットとは
大事な録音作業は自宅でやろうとしてはいけません。声優を目指している方は多くの人がマイクを持っていると思います。自分で話した声をマイクを通じて録音して、何度も聞いて演技を磨いたりしているはずです。
そのままマイクで録音したらいいのではないか、と思う方も多くいらっしゃると思いますが、決してそういうわけではありません。たとえマイクで録音してきれいにとれた、と思ったとしても、プロがスピーカーで流してその音を聞いたみた場合、バックで聞こえる雑音などを敏感に察知してしまいます。
たとえ人の耳には聞こえにくかったとしても、空気の音などが録音されてしまっているものなのです。そして聞いているのは、音に関するプロの方々です。すぐに気づかれてしまうと思っておいたほうがいいでしょう。雑音の入らない、完全に綺麗な状態で録音するにはやはりスタジオをレンタルすることをおすすめします。
スタジオ内の録音ブースは完全に外界とはシャットアウトされた空間であり、音が入り込まないようになっています。綺麗に自分の声だけを録音することができるようになっているので、安心して存分にパフォーマンスを発揮することができます。また、同一施設内に編集用のブースも設置してあるのが常です。録音した自分の声を編集して構成し、必殺のボイスサンプルを作りましょう。
残念ながら、録音スタジオの数はあまり多くありません。オーディション前になると予約が殺到しますので、余裕を持って確保するようにしておきましょう。
【参考】都内の格安スタジオ一覧
最後に都内の格安スタジオをご紹介しておきますね。
サウンドスタジオNOAH
東京都最大レンタルスタジオで、店舗は都内各地にあります。
公式サイト:http://www.studionoah.jp/
STUDIO SIGNAL
料金:6000円/1H~(学生割引有)
公式サイト:http://www.studiosignal.jp/
ボイスサンプル青山
料金:7,000円~(エンジニア料込み2時間:収録1時間/編集1時間)
公式サイト:http://www.vcspl.jp/
Studio Shamanika
料金:7,800円/1H~
公式サイト:http://studioshamanika.com/studio.html
キャロットハウス
料金:5000円/1H~(税別)
公式サイト:http://www.carrothouse.net/rec-studio/voice_sample.html
ヒトスタ
料金:500円/30分~
公式サイト:http://hitost.jp/
Platinum Garage
料金:2500円/1H~