ナレーションだけでなく、演技の世界でも、時々棒読み演技をしているせいで叩かれている人がいます。

どこに問題点が潜んでいるのでしょうか。今回は、棒読みを改善する方法についてまとめました。

棒読みになる理由とは?

棒読みとは、なんの感情も込めずにただ読んだだけの状態のことです。テレビに出ている俳優さんや声優さんでも、時々棒読みが指摘されていることがあります。しかし、彼らはなんの勉強をせずにいるわけではありません。それと同じで、棒読みにならないように気をつけているのになぜか棒読みになってしまったり、そう聞こえてしまったりすることはあるでしょう。一体何が原因なのでしょうか?

原因は、句点で区切られた部分をただ読んだことです

読点は、読みやすく打たれているものです。なので、実際に声に出して読んでみると思っていたより一文が長い場合があります。ですので、機械的に区切りどおりに読んでしまうと、違和感を感じさせてしまいます。自分で一度読んでみて、ここは区切るべきだと思ったらそこで一度区切ってみましょう。そうしただけでも、棒読みがマシになるはずですよ。

棒読みを完全するためにはどうするべき?

他にも、棒読みを改善するための方法はあります。区切られた部分を一定のスピードで読むと、聞き取りやすくはなるのですが、演技としてはいただけません。なので、間合いは区切りによって変えてみましょう

ためる部分はため、早く読むところは早く読む。これに気をつけるだけでも、かなり改善されます。そして、スピード感も変えてみましょう。一定の速度で読むのではなく、少し早口にすることで臨場感が生まれることがあります。ここは盛り上がる部分だな、と思ったら早く読んでみましょう。とはいえ、全ての部分を早口にしてしまうと、何を言っているのかわからなくなってしまいます。盛り上がらせる場面でも緩急をつけることで、よりよくなります。最初は難しいですが、投げ出さずにやってみましょう。

声のトーンを変えてみよう

そして、よりよくするためには、声のトーンを変えることも大切です。ずっと一定の音だと違和感が生まれますが、少々声を高くしたり、低くしたりすることによってメリハリをつけることができます。一文読むときにも、なるべくメリハリをつけて読むようにしてみてください。ただし、やりすぎると逆効果です。聞き手側としても、くどいと思われてしまいます。全くやらないのもいけませんが、やりすぎてもおかしくなってしまいます。難しいところですが、上手になるために挑戦してみてください。

録音して聞いてみる

実のところ、棒読みは自分で気づかなければ解決できません。根本的な部分がわかっていなければ、付け焼き刃のテクニックを習得したところで、うまくならないでしょう。なので、自分で練習する際には、なるべく録音するようにしてみてください

立派な機材がなくても、スマホで十分録音できますので、いつでも練習ができます。自分では上手に話していたものの、いざ聞いてみると早口だったり、声のトーンがおかしかったりといったことはよくあります。自分が話しているところを客観視してみると、新たなことがわかることが多いので、この練習法は積極的にやってみてください。

また、即興で芝居をしてみるというのも、棒読みを改善するいい方法です。これはエチュードとも呼ばれ、とっさに思いついたセリフを言ってみたり、台本にないセリフをアドリブで言ってみんなでつなげていったりといったものです。自分の頭で考えなければセリフは生み出せませんから、たくさんの役者が練習として行っています。なんでもないセリフを棒読みに聞こえさせないためにも、エチュードなども取り入れてみてください。

人の真似をしてみる

人が何かをうまくなるためには、まずお手本が必要です。どんなスポーツでも、お手本がないとうまくなることはできません。なので、自分が上手だと思った声優さんや俳優さんをお手本に、セリフを口に出してみましょう。

また、朗読している音声があれば、それを使ってみましょう。人がいると、なかなか恥ずかしくてできませんが、自分ひとりだと思い切って練習できるはずです。朗読までできそうになければ、アニメやドラマなどで演技が上手な人のセリフを真似てみるといいでしょう。そういった積み重ねがあると、朗読するときも多少は棒読みがマシになっているはずです。

お手本がまったくないと、何を練習するべきなのかわからなくなってしまいます。ですので、まずは好きなアニメのキャラクターのセリフを真似してみるのも、楽しく練習を続ける方法かもしれませんね。